あなたは大丈夫?実は知らない呼吸のお話

呼吸法

「呼吸」と言われると何をイメージしますか。

「リラッスクのために深呼吸をしましょう」とか、ヨガやピラティスなどでは呼吸と動作を連動させますよね。

呼吸は唯一意識的にも無意識でも行われる動作で、無意識へアプローチできるとも言われています。

今回は、この呼吸について見ていきましょう。

現代人は酸素を吸い過ぎている

呼吸が浅いとか、息苦しいとか呼吸量が少ないなというイメージを持つ方は多いと思いますが、実は現代人は呼吸をしすぎている傾向にあると言われています。

ストレスや緊張が呼吸量を増やす

呼吸には、「安静時呼吸」と「努力呼吸」の2種類が存在ます。

ジョギングなどの有酸素運動や重いウェイトを持ち上げて緊張した後など、急激に酸素が必要になったときなどに早く呼吸をして酸素を取り込もうとしますよね。これが努力呼吸の状態です。

通常多くの酸素を必要としない場合は、身体はリラックスして呼吸も穏やかな状態になっているのですが、ストレスなどのよって脳が緊張状態になると身体を興奮状態にします。

原始時代、猛獣などと出会ったときに逃げるにせよ、戦うにせよすぐに行動に移せるように身体を興奮状態にして備えるという機能が身体にはあるのですが、継続的なストレスなどでこのような興奮状態がずっと継続していると身体はつねに努力呼吸の状態になって、必要以上に酸素を取り込もうとしてしまうのです。

呼吸音は聞こえない状態が丁度いい

慢性的に呼吸量が多くなってくると、口で呼吸をしたり呼吸音が気になったり、ため息やあくびが多くなったりします。

こんな時は、まず呼吸をゆっくりしてみましょう。

ストレス軽減方法などにも使われる”吸う”、”吐く”、以外に”止める”を行います。

5秒吸って、5秒吐いて、5秒止める などです。

また、口呼吸は呼吸量が増えてしまうので、基本は鼻呼吸で行いましょう。

呼吸音がしない程度にゆっくりと行ってみてください。

また、慢性的に運動量が足りて無ければ、軽い運動をすることでも酸素と二酸化炭素の量を適正な値にすることもできますよ。

姿勢と呼吸の相互関係

姿勢が悪い状態は、呼吸を制限します。

肋骨がお腹にめり込んだような猫背の状態は横隔膜の動きを制限して呼吸を浅くします。また、肋骨などが固くなって片側だけで呼吸をしていたりすると、身体が傾いて肩の左右差がでるなどの影響が出てきます。

呼吸でバランスを整える

呼吸に使われる横隔膜という筋肉があります。

肋骨の下に身体を横切るようについていて呼吸に合わせて上下に動き呼吸を助ける筋肉です。

腹式呼吸をする時お腹をふくらませるイメージをしますよね。

「お腹まで呼吸を入れる」なんて表現をしたりしますが、呼吸は肺までしか入らないので呼吸をお腹まで入れることはできませんよね。

実は、この横隔膜が下がることで内臓が押し下げられてお腹が膨らむのです。

横隔膜が下がるということは肋骨部分の空間がそれだけ広がるため、肺の周りの圧力が下がり肺に呼吸が入りやすくなります。なので、横隔膜がしっかり動いてくれないと圧力がうまく下がらずに呼吸が浅くなる原因にもなります。

また、横隔膜が下がるとお腹の方の圧力が高まります。そうすると重心が下にさがり安定感が出やすくなります。

丹田に重心を置くという言葉もありますが、なかなかイメージできなかった方は、横隔膜をしっかり使うことでイメージをできるかもしれないですね。

姿勢を整えるには、まずはリラックス

姿勢によって呼吸が制限されるのと同時に、呼吸が制限されることで身体が緊張します。

身体が緊張するとさらに姿勢が悪くなり筋肉も固くなりさらに呼吸を制限します。

このような悪循環でどんどん姿勢が悪くなってしまうので、まずは、呼吸を気にしながら身体を動かしてみましょう。

特に、肋骨やお腹など呼吸に関わる部分を触ったりして意識しながら、呼吸に合わせて動きを感じてみてください。

吸った時に、左右の肋骨は広がっているか、お腹は膨らんでいるか、

吐いたときに肺を包み込むように肋骨は閉じているか。左右差はないかなどです。

また、呼吸もゆっくりと吸って、吐いて、止めてのリズムで行いましょう。

身体と呼吸を連動させて身体のリラックスを感じてあげてみてください。

まとめ

呼吸というとついつい深呼吸をしてしまいがちですが、このように身体の動きに合わせて呼吸してみることでかなり身体のリラックス感は変わってきますよ。

もし、身体が硬くなりすぎていたりする場合は、トレーナーに相談してみてくださいね。

なんだか体がだるい、緊張している感じがある等の場合は、毎日の呼吸が変わるだけで身体は変わりますよ。