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膝ロックが筋トレの効果を下げる…スクワットで膝を”正しく”使う方法

膝ロックが筋トレの効果を下げる…スクワットで膝を”正しく”使う方法

膝ロックって何?どうしてダメなの?

スクワットやランジで「膝を伸ばすときに膝がカチッと固まる」ことはありませんか?

それは「膝ロック」と呼ばれる動きで、実は膝の骨や周りの筋肉に負担をかけ、ケガのリスクを高めてしまいます。

「膝ロックって何?どうしてダメなの?」
そんな疑問を持つ方へ向けて、わかりやすく解説します。

「膝ロック」ってどんな状態?

筋トレで「膝を伸ばす」と聞くと、つい膝を後ろにギュッと押し込んでしまいがち。
この「膝がカチッと固まった状態」が膝ロックです。

膝の関節は、スプーンの上にすりこ木を乗せたような曲面の構造になっています。
膝が曲がった状態から無理なく転がるように膝が伸びてスプーンにしっかり下側の力が加わるように動くのが本来の姿で、これができていると関節への負担も少なく筋肉もしっかり働いてくれます。

スプーンの上をすりこぎが滑るように動く──これが本来の膝の動き
太ももの骨(大腿骨)は丸みがあり、スネの骨(脛骨)はややくぼんだ形をしていて、なめらかに転がるように動く

本来は筋肉で支えながら柔らかく動くはずの膝が、膝ロックによって関節に強い力がかかって、カチッと固定されたような状態に。

つまり、膝ロックによって関節の余裕がなくなることで、身体にさまざまな負担がかかってしまうというわけです。

なぜ膝ロックがダメなの?

膝ロックが問題なのは、こんな理由があるからです

⚠️関節に負担
膝を無理に固めることで、関節に不自然な圧力がかかってしまいます。
💤筋肉が働かない
太ももの筋肉が十分に使えず、筋トレの効果が出にくくなります。
🚨ケガのリスク
骨や靭帯や軟骨への負担が増加して、関節を痛める可能性もあります。
🔁他にも悪影響
腰・股関節など他の関節にも余計な力がかかってしまいます。

つまり、せっかくの筋トレが怪我の原因になってしまう可能性があるんです。

あなたの筋トレ、チェックしてみませんか?

まずは、膝ロックと正しい動きの違いを見てみましょう。

スクワットで立ち上がったとき、あなたの姿勢はどちらに近いですか?

正常な膝

正常な膝の使い方のイラスト

筋肉がバランスよく支えるので、膝にかかる力はまっすぐ下に伝わります。これにより関節への負担が少なく安定します。

ロックした膝

過伸展(反張膝)のイラスト

筋肉のバランスが悪く、膝が過度に伸びるので横方向に力がかかります。骨や靭帯などに負担がかかりやすくなります。

トレーニングでは、自分の姿勢をしっかり確認することが大切です。

🪞 鏡の前でスクワットをしながら、自分の膝や腰の動きをチェックしてみましょう!

  • 立ち上がった時、膝を「カクン」と後ろに押し込んでいる
  • スクワットで膝が先に伸びて、お尻が後から付いてくる
  • 膝を伸ばし切った時、太ももの前だけ張り感がある
  • 立ち上がった時、つま先で踏ん張ったような感じになる

ひとつでも当てはまったら、筋トレ中に膝ロックをしている可能性大です。

特に注意!こんな人は膝ロックしやすい傾向が

ストレートネックや反り腰の人は要注意。
普段から膝を後ろに押し込んで立つクセがついているため、筋トレ中も無意識に膝ロックをしてしまいがちです。

選択画像
ストレートネックや反り腰だと膝がロックして立つクセがついている可能性があります。

筋トレ効果が上がる”膝の使い方”をマスターしよう

正しいスクワットの膝の動きをマスターしよう

チューブエクササイズで理想の膝の動きを体感

ここでのコツは、膝を床に「グイッ」と押し付けるのではなく、かかとを遠くへ押し出すようなイメージで行うこと。そうすると膝がパズルのピースのように「カチッ」とハマる感覚が味わえるはず。

選択画像
太ももの前側で押し込まず、かかとを遠ざけて膝裏を伸ばすのがコツ。

「あ、膝の裏側がほど良く引っ張られてる!」

そんな心地よい感覚があれば、あなたは正しい動きをマスターできています。

いよいよスクワットで実践!

  1. 両足を股関節幅に開いて、骨盤が足の骨を乗り越えるようにしゃがみます
  2. 立ち上がる時は、お尻の骨とスネの骨を近づけるイメージで
  3. 膝を後ろに押すのではなく、骨盤と膝が連動して起き上がってくる感覚を大切に

この「近づけるイメージ」こそが、太ももの裏側(ハムストリング)を自然に使うコツ。太ももの前だけでなく背面の筋肉も働かせることで、膝をロックすることなく、膝と股関節が連動して動くフォームが完成します。

「いつもより太ももの裏側が効いてる!」

そう実感できたら、あなたのスクワットは確実にレベルアップしています。

なぜこの使い方で筋トレ効果が上がるの?

膝だけで立ち上がろうとすると、実は太ももの前側しか使えていません。

でも、膝と股関節を一緒に動かすことで、次の筋肉がしっかり働いてくれるんです。

  • 太ももの裏側(ハムストリング)
  • ふくらはぎの筋肉
  • お尻の筋肉(大臀筋)
  • 体幹の筋肉

スクワットが「全身運動」と言われるのは、複数の筋肉が連動して働くから。つまり、一度の筋トレで効率よく全身にアプローチできるということ。

だから、正しいフォームで行うことが大切です。

忙しい毎日の中で効率よく筋トレしたい私たちには、本当にありがたいエクササイズですよね。

筋トレ中の「膝ロック」、こんな時は特に注意

🏋️‍♀️ 重いウエイトを使う時
負荷が大きいほど、無意識に“楽な姿勢”=膝ロックに頼りがち。
そんな時は、いったん重さを下げて、フォームを優先してみましょう。
💤 疲れてきた時
何回か動かしたあと、だんだん疲れてくると膝を押し込んでしまいやすくなります。
そんな時は、いったん手を止めて、呼吸を整える時間をとってみてください。
🔟 回数にこだわってしまっている時
「10回やらなきゃ」と数字に気を取られると、フォームが崩れがち。
そんな時は、回数を減らして1回1回を丁寧に行いましょう。

毎日の筋トレで、美しい動きを身につけよう

「筋トレって、動きのイメージでこんなに変わるんだ」
そんなことを実感していただけたでしょうか?

明日のスクワット、今度のランジ。
ちょっとした意識の変化で、筋トレがもっと効果的で楽しいものになりますよ。

きっと1週間後には、「太ももがしっかり鍛えられてる!」そんな手応えを感じられるはずです。

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