【素朴な疑問】なんだか関節が安定しない

肘と膝

怪我をしたわけでもないけれど、なんだか関節が安定しない気がする。

動きに制限があったり、動かしている時にワンクッションなにか違和感がある、などそんなことを感じたことないですか?

今回は、そんな関節の違和感のお話です。

関節ってどんな構造?

最初にちょっと関節の構造を見ておきましょう。

関節は骨と骨がつながっている場所です。

と言っても、骨同士がくっついている訳ではなくて骨と骨は関節包と呼ばれる袋で包まれていてスムーズに動くように中には滑液と呼ばれる水分があります。

よく膝に水が溜まったというのを聞くと思いますが、元々関節には水分がありその水分が何らかの理由で吸収されなかったり、大量に流れ込んでしまい必要以上に溜まっている状態のことを言ってるんですよ。

また、関節同士は靭帯で繋がれていて関節が曲がりすぎたり伸び過ぎてしまわないようにブレーキをかける役割をしています。

足首などを捻挫した時に靭帯が伸びてしまうと足首がゆるくなってしまいますよね。

これは、靭帯のブレーキが効きにくくなってしまっている状態で関節が不安定になってしまう一つの原因です。

関節は複雑に動く

しかし、捻挫などの怪我をしたことがないにも関わらず関節が不安定になることもあります。

それは、関節の動きに関係しています。

関節はその動きの性質によっていくつかに分類されます。

例えば膝や肘のように扉の蝶番のように曲げ伸ばしのみ大きく動くものや、肩や股関節のように3Dに様々な方向に動くもの、骨盤にある仙腸関節のように関節という名前はついているけれどほぼ動かないものなどです。

それぞれに動きの大きさの差はあるのですが、関節には曲げ伸ばし、回旋、体の軸から離れる近寄るなどの6方向の動きが存在します。

肩や股関節はこの6方向がかなり大きく動きますが、膝や肘は曲げ伸ばしのみで他の2つの動きはとても小さいのであまり動いているという感じはないですよね。

しかし、それぞれの方向に動かせるためにそれぞれの方向に動くだけの靭帯の緩さがあります。

この緩さがないと全くその方向に動けなくなってしまうためです。

そして、それぞれの動きを起こしているのが筋肉です。

筋肉は6方向に動くように様々な筋肉が関節をまたぐようにして繋がり縮むことで関節を動かしています。

実はこれが不安定を起こしている原因なんです。

筋肉のアンバランスが引き起こす関節の不安定さ

筋肉は、それぞれの関節を動かすのですがただ引っ張るだけだと関節がズレたりするので、拮抗するように対になって動いたり、安定させるように動くなど1つの関節の動きの中で様々な役割を担っています。

それぞれが役割を果たすことで関節は安定して動いているわけです。

しかし、ある筋肉が強く引っ張りすぎたり、ある筋肉が緩すぎて支えられなくなるとどうなるでしょうか。

それぞれに引っ張り合っていた筋肉のバランスが崩れることで一方向に強く引っ張りすぎたり、うまく動かずに詰まったりして関節の動きが悪くなっていきます。

また、常に緊張している状態に筋肉があると関節はずっと引っ張られることで少しズレたりすることもあります。

そもそも関節がズレているので曲げるタイミングでズレの部分で引っかかったりするので違和感などが出てくるわけです。

元々、6方向には動くので靭帯の緩さの範囲内であればズレることができてしまうのです。

複雑な動きを可能にしている反面、その範囲内であれば筋肉のアンバランスを許容してしまうことが関節が安定しない原因なんです。

範囲の中であるとは言え常に靭帯を引っ張っていれば靭帯に負荷がかかることもありますし、筋肉が動く時に骨にぶつかることもあります。

違和感は怪我などの原因にもなりますので、なるべく修正しておいたほうが良いですよ。

まとめ

人間の身体は多様な関節のおかげでとても複雑に動ける構造になっています。

しかし、デスクワークが多く身体を動かすことが少ないなどで同じ姿勢で身体の動きが乏しい場合、身体は必要最小限な筋肉しか使わなくなってしまうので、バランスを崩しやすく関節を固めすぎたり緩んだりと様々な影響が出てしまいます。

筋肉のアンバランスは、様々な怪我の原因になりますので身体を動かすクセをつけることをオススメしますよ。