怪我の予防に関節の可動域を意識しよう

インクラインダンベルプレスをする男性

関節可動域という言葉を聞いたことがありますか?

関節可動域は、各関節が例えば肩関節の動く範囲のことです。

以下のような範囲になります。

肩関節の関節可動域

整形外科にかかったことがある方なら、先生が関節を色々な方向に動かして範囲をチェックしてもらったことがあるのではないでしょうか。

関節可動域とトレーニング

関節可動域とトレーニングには、どういった関係があるのでしょうか。

例えば、ダンベルを引いて背中を鍛えるダンベルローというトレーニング。

ダンベルでトレーニングをする男性

どうしても、意識がダンベルを持ち上げることに行きやすく、結果として必要以上にダンベルを上げてしまったり、身体をひねってしまう方もいます。

そうなると、肩の可動域の範囲を超えて肩甲骨や背骨の動きが加わることになります。

身体をひねる程度であれば、鍛えたい筋肉がズレたりで済むのですが、肩甲骨が不安定に動いてしまうと肩関節を安定させるための筋肉も一緒に動いてしまい不安定になります。

結果、肩関節が前後にずれたりして、痛めてしまうのです。

軽いウェイトであれば、それでも大丈夫なのですが、ウェイトが上がってくるとより多くの筋肉を動員して、関節を安定させながら動かさないといけないため、怪我の可能性が増してきます。

関節可動域は、怪我をしないトレーニングの動作の範囲を把握するのにとても大切なんです。

トレーニングの時に注意してほしいこと

すべての関節の可動域を知っておくと怪我の予防に効果がありますが、いちいち調べたり、そもそもこのトレーニングにはどの関節の可動域が関わっているのかもわからないということもあり得ると思います。

なので、ポイントをお伝えします。

自分の身体を知っておく

関節可動域は、怪我などによって狭くなっていたりすることがあります。

画像や映像などを参考にトレーニングのときにはされている方は、動きの範囲も参考にされると思いますが、可動域が狭くなっていると、動きが制限されるので映像などより動きが小さくなります。

可動域が狭くなっているのに、映像ではここまで動かしているからと無理をすると関節に必要以上に負担がかかったり、他の関節が一緒に動いて位置がずれたりします。

ウェイトが上がったり、長期間そのような状態が続くと関節を故障してしまいます。

なので、なんだか動きづらいとか違和感を感じる、過去に怪我などをして関節可動域に何らかの影響がある場合は、先に整形外科の先生や、トレーナーなど身体についてわかっている人に相談しましょう。

一度怪我をしてしまうとトレーニングのモチベーションは一気に低下して、復帰するのが難しくなります。

怪我をしないためにもまずは、知ることが大切ですよ。

ウォーミングアップのときに関節の動作をチェック

ウォーミングアップの時にはこれからやる種目について最初に軽めのウェイトを使って動かしますよね。

これから使う筋肉に刺激を入れたり、血流を促したりも目的なのですが、その時に一緒に動いている関節や固定している関節にも注目してみてください。

例えば、

上半身のトレーニングでは、多くのトレーニングで肩関節が関与してきますが、

ベンチプレスなどの胸のトレーニングでは肩関節は、運動と安定の両方で使われます。

肩のトレーニングでは、肩関節はもちろん主体的に動くので運動に使われます。

腕のトレーニングでは、逆に安定させて肘の動きでグラグラぶれないように使われます。

このように、同じ関節でもトレーニングの種類で変わるので、「今は安定だな」とか「今は運動だな」とアップの時にチェックしてみてください。

安定か運動かは、鍛えている筋肉がどこなのか把握していないとわからなくなるので、これからやるトレーニングがどの筋肉のトレーニングかは、把握しておいてくださいね。

時々はトレーナーにチェックしてもらいましょう

パーソナルトレーナーなど、毎回トレーナーがついている場合は良いのですが、ご自宅やジムなどで自分のペースでトレーニングしたいと言う方も時々は、トレーナーに見てもらうことをオススメします。

トレーニングが自己流になってしまっていたり、鍛えている筋肉が間違っていたり、関節に無理な負担がかかっていることもあります。

鏡を見ながらできるトレーニングならまだいいのですが、鏡でチェックできない胸や背中のトレーニングは、感覚でやっているため、大きくズレていたりすることもあります。

身体を鍛えているつもりが、身体を壊しているなんて悲しい結果になってしまうこともありますので、時々は他人の目でチェックしてもらうことをオススメしますよ。

怪我のない楽しいトレーニングで理想の身体を目指してくださいね!