その肩の痛み!原因は肩甲骨かも?

肩の痛みを訴える

レントゲンでは特に異常もなく、特にケガもしていないのに肩関節に痛みや違和感があったり腕を上げにくいということはないですか?

パソコンやスマホが普及したためか、猫背などによって病気やケガではないのに肩に痛みがあったり、ヒドい肩こりに悩んでいるというお話をよく聞きます。

その痛みやこり、肩甲骨の動きをチェックすることで改善されるかもしれませんよ。

その前に

肩に痛みがある場合はまず必ず病院でレントゲンなどの検査してもらい異常がないことを確認したうえで医師に運動の許可をもらってから実施してください。

肩の関節を知ろう

最初に肩関節について確認しましょう。

一般的に肩関節というと、肩甲上腕関節と呼ばれる肩甲骨と腕の骨をつなぐ間の部分のことを指します。

肩と腕の骨

関節としては、広範囲に動かすことが可能ですが、反面安定性に欠けるためケガをしやすい場所でもあります。

肩の動きをチェックしよう

正常な腕を上げる動作は、実は腕の骨が単独で動いているわけではなく肩甲骨と一緒に動いています。

腕の動きと肩甲骨の動きが一定のリズムで共同しながら動くことから「肩甲上腕リズム」と呼ばれいます。

猫背などで、「肩甲上腕リズム」が崩れると肩甲骨の動きが小さくなったり、肩甲骨が動かずに腕だけが動く場合は、首をすぼめるようにして腕を上げる動きになってしまいます。

首をすぼめるような動かし方を続くと、腕の骨と肩の角度が関節可動域(※1)以上になったり、肩と腕の骨の間に筋肉が挟まったりします。

そうすると、肩回りの筋肉や靭帯に負荷がかかり、痛みや違和感として感じるようになります。

肩のチェック

鏡を見ながら手をゆっくり横から上げてみてください。
以下のような状態になっていませんか?

  • 肩より上に上げる時に首をすくめていませんか
  • 身体をかたむけていませんか
  • 肩甲骨が動いている感じはしますか

肩甲骨を動かそう

肩甲骨の周りの筋肉が固くて動かなくなってしまっている場合、腕を回す運動などでもなかなか動かないのでゆっくりと動かしていきましょう。

まずは筋肉を緩めよう

肩甲骨周りが固くなっている場合、動かそうとしてもほとんど動かないので、
最初にストレッチポールやテニスボールなどで肩回りの筋肉をゆっくりほぐしてあげてください。

無理は禁物

ゴリゴリと痛みがあるのに無理してほぐすのではなく、軽いマッサージをする感じです。

前後に動かす

少しゆるんだら、身体を丸めたり胸を張ったりを繰り返して肩甲骨を内側と外側に動くのを意識してみましょう。

わかりにくければ、反対の手で肩甲骨を触ってあげながら片方ずつやってみてください。

肩甲骨に動きが出てきたら腕回し運動

肩甲骨が動いているのを感じられたら、両手の指先で肩の先端を触って
肘を大きく回す腕回し運動をしてみましょう。

動きだしたら仰向けで手の上げ下げ運動

肩甲骨が動いているのが感じられたら仰向けに寝て、床を滑らせるようにして腕を上下に動かします。
ストレッチポールがあれば、ポールの上に寝たままでやってみてください。

ポールを挟むように肩甲骨を動かすとよりイメージしやすくなります。

立って腕をあげる

最後に、立ち上がって肩甲骨から腕を動かすように手を持ち上げてみてください。
肩甲骨が動いていれば、痛みや違和感が緩和されているはずです。

最後に

運動で少し楽になったとしても、今までの癖があるので気が付けば戻ってしまっているということがほとんどです。

肩甲骨を動かす運動を継続するようにしてみてください。

また、肩甲骨は背中にあるため、なかなか動いた実感がわかりにくい部分なので、触ってもらいながら動かしてみると良いですよ。

トレーニングやピラティスで、動き方を覚えてからの方がスムーズに動くようになることが多いので一度、トレーナーやインストラクターに教えてもらってからやる方が短期間で動きやすくなりますよ。

無理せず、気長に行ってくださいね。

用語集

※1
関節可動域:関節がケガをしないで動かせる範囲(角度)のこと