意識して歩くだけでも身体は変わる

歩いている人々

ダイエットと言うと食事や筋トレ、有酸素運動をイメージしがちですよね。

でも、実はもっと手軽に身体を変える方法があるとしたらどうしますか?

今回は、日常の中の”歩く”についてのお話です。

意識して歩いていますか?

「歩く」ってとても自然なことなので、どんな風に歩いているかを意識することはないですよね。

でも、「歩く」ことを意識することはとても大切なんですよ。

周りの歩いている人を思い出してみてください。

重い感じでドタドタと歩いている人と軽やかな感じでスタスタと歩いている人がいませんか。

ドタドタ歩くタイプの人は、身体が全体的に丸まっていて歩幅が狭く重心が低く感じると思います。

スタスタ歩いている人は、モデルさんなどを思い出してみると良いでしょう。

しっかりと背筋が伸びて重心が高い印象があると思います。

この違いは、使っている筋肉の違いにあるんですよ。

ドタドタ歩きの原因

ドタドタ歩きの原因は、身体の前側の筋肉を主に使ってしまうためです。

身体の前面にある筋肉は、胸やお腹、太ももと身体を丸めたり関節を曲げたりする筋肉が主になります。

特に胸は肩を内側に引っ張って巻き肩を誘発し、腹筋(腹直筋)は背骨を丸めて猫背を誘発します。

姿勢を悪くしやすい胸とお腹の筋肉なのですが、現代人はこの2つをかなり多用しています。

椅子に座って両手を前に出して伸ばし背中を丸めている光景、思い浮かびませんか?

パソコンに集中して猫背になる女性

そう、スマホやパソコンに集中している時の姿勢ですよね。

このように常に身体を丸めて脇を締め手を前に出していると胸とお腹の筋肉が収縮して固くなっていきます。

そうすると身体は丸まって姿勢が悪くなり、立ち上がった時にも背面の筋肉で背筋を伸ばすことが難しくなります。

背骨が丸くなると骨盤が後傾になりやすくなり、お尻や腿裏の筋肉に力が入らず太ももの前に力を入れて立つクセがつきます。

この状態では、脚を振り出すための筋肉が使えずに、歩幅が狭くなりドタドタとかトボトボという言葉がぴったりな歩き方になってしまうんですよ。

他にも、踵の高い靴を履く時に背面の筋肉が使えず太ももの前で立ってしまう人は、股関節で身体を支えるクセが付いてしまうために股関節がうまく使えなくなり、ペンギンさんのようなヨチヨチ歩きになったり、腰を使ってお尻を振るような歩き方になってしまいます。

背面の筋肉を使うクセをつけよう

姿勢を保つ筋肉は、太ももの裏側、お尻、大腰筋、脊柱起立筋群と基本的に身体の背面にあり、関節を伸ばしたり反らしたり、保持したりする筋肉です。

しかし、厄介なことに目に見えにくいために意識がしづらく、さらに腰という最も動きやすい部位があるためにそこに動きが集中してしまい、使っている感覚になってしまうんです。

腰は本来、腹筋(腹斜筋や腹横筋)、横隔膜、多裂筋、骨盤底筋に囲まれたコアと呼んだりする部分に該当し、しっかり安定させてなるべく動かさないようにしたい場所です。

一番動きたくない部分で上半身を起こしたりするために腰痛などの原因になってしまうわけです。

まず、スイッチを入れたいのは太ももの裏とお尻の筋肉です。

この部分を、軽く叩いたりさすったりしてみましょう。

筋肉は触ることで感覚神経が刺激されて脳へ信号が送られるためその後は動かしやすくなります。

わかりにくければ、触ったままで動かしてみましょう。筋肉が固くなったり盛り上がったりする感覚が出てくれば筋肉が動いている証拠です。

しっかり動くようになったら、脚全体を骨盤からお尻の筋肉を使って後ろに引くように動かしてみてください。

この時、骨盤も動くイメージが大切ですよ。

難しければ、横向きに寝た状態で脚を動かしてみましょう。

腰ではなく骨盤から下が動くようになったら立ち上がって、後側になる脚で骨盤を前に押しだすようにしながら前に一歩踏み出すという感じで交互に行ってみてください。

最初は、ちょっとスキップするような感じの方が感覚がつかみやすいかも知れないですね。

背骨が丸くなったままでは、骨盤から前に押し出す動きは難しいので自然に背骨が伸びやすくなりますが、もし伸びにくければ胸やお腹の筋肉をストレッチして緩めてあげてくださいね。

今までよりも脚を前に大きく振り出せるようになってくれば、後はその歩き方をいつもイメージしてみましょう。

背面の筋肉をしっかり使うことで、一部の筋肉ではなく全身を使って歩くようになります。

そうすると歩くだけでもしっかり身体を使うことができるようになるので、代謝がアップしたり姿勢が改善して見た目も変わっていきますよ。

まとめ

日常の”歩く”という動作だけでも、身体に変化を与えることはできます。

筋トレや食事管理が大変かなと思う方は、まずドタドタ歩きになっていないかをチェックしてみてくださいね!