足首の構造を知ろう

歩く人の足首

フットケアをやっているため足部の悩みを抱えている方が多いのですが、元々足部は最終的に形が崩れているだけで、足首や脛の部分に原因があることも多くあります。

足部の靭帯が緩いなどの原因で足がうまく踏めずに足首がズレることもあれば、股関節などが原因で足首がズレて結果足部が崩れることもあります。

どちらが先であっても、足首部分がズレると足部は体重をきちんと支えられなくなえり、ドンドン力が一箇所に集中してしまって、足部の崩れが進んでいってしまいます。

今回は、その足首にフォーカスを当ててみました。

足首の構造を知っておくと足のケアの仕方も変わってくるので、ぜひご自分の足をチェックしてみてくださいね。

足首の骨格

最初に、足首の骨格を見ていきましょう。

足首の骨

足首は、脛の部分にある脛骨と腓骨と呼ばれる2つの骨が距骨という骨を挟むような構造になっっています。

そして、踵部分の踵骨という骨の上に乗っているような形になっています。

内果が内くるぶし、外果が外くるぶしになります。

このように、2つの骨が挟むような構造になっていることで、足首の曲げ伸ばしだけでなく、親指や小指側に倒したり、回るなどの様々な柔軟性を持っているわけです。

ところが、柔軟な故に安定性が低下するという問題が出てきます。それらを補助しているのが足首周りにある靭帯です。

しかし、靭帯は急激に強い負荷がかかると伸びたり切れたりします。

足首を捻挫すると靭帯が伸びてしまったという言葉を聞きますよね。また、遺伝的に靭帯が緩い人もいます。

靭帯が伸びてしまうと本来の可動範囲を超えて動きやすくなってしまうので、より不安定な状態になりやすくなります。

10代の女性が、よく極端に足を倒して足裏を内側に向けるような特殊な立ち方をすることがありますが、できれば止めたほうが良いですよ。

足首のズレで体重がズレる

では、足首の骨格がズレるとどのような状態になってしますのでしょうか。

足首の角度

正常な状態では、体重はまっすぐ真下にかかります。

このまま足首が曲がるとスネの骨がちょうど足の人差し指と中指の間辺りに乗っかるようになります。

足底部にかかる体重は5本の指に分散してしっかりと体重を支えることができている状態です。

では、ズレてしまった状態を見ていきましょう。

外側に倒れた状態

まずは、外側に倒れてしまった状態です。

捻挫などで外側の靭帯が緩んでしまっていたりすると起こりやすい状態です。

外くるぶしが少し後ろにずれて、距骨が足首の外側にズレるように動くため、体重は中心からズレて小指側に強くかかるようになります。

このため、土踏まずに力がかかりにくく、足裏を丸めたような形にして立つためハイアーチの状態になります。

また、足の骨が外側に詰まったような感じになって足部がカチッと固まったように動きが悪くなることも多くありますよ。

歩く時にも指に体重がかかりにくくなり足の指が丸まるため足裏がグラグラと不安定な状態になります。

これを支えるために脛やふくらはぎ、太ももの筋肉が部分的に大きく発達してしますので、下半身が太く見えるようになってしまいます。

内側に倒れた状態

内側に倒れた場合はどうでしょうか。

扁平足で土踏まずがしっかりバネの役割ができない場合以外に、O脚や反張膝などによっても起こります。

内くるぶしがズレて、距骨が土踏まずの上に乗っかるように動いてきます。

体重は親指側にずれて、土踏まずにかかってきます。

足裏は小指側の2本の指は元々体重を支えるような構造になっているのですが、親指側の3本の指は支えるよりも地面を蹴って推進力を生むような構造をしています。

そのため、内側に体重がかかるとうまく支えることがきずに、土踏まずが崩れて親指の付け根の部分で体重を支えるような形になります。

また、体重が足首に近い位置にかかると内くるぶしの前のある骨が少し飛び出たようになりくるぶしが2つあるように見えることもあります。

この状態で歩くと靴の中では内側に倒れてズレていくので、親指の付け根が靴の内側にあたって赤く腫れたり痛くなったりします。

つま先の細い靴だと指を内側に押すためにさらに強く滑って変形しはじめます。

つま先の細い靴が外反母趾の原因になる理由の1つになっているわけですね。

足裏で踏ん張れなくなるので、太ももを強く踏ん張るようになるため反張膝が更に進んで太ももの前が大きく発達する原因になります。

足首をケアしよう

足首のズレが、足部に適切に体重を送れなくなる構造はわかっていただけたでしょうか。

通常、このような場合足裏に何らかの補助をしてかかってくる体重を分散していくという方法が一般的だと思います。

足首がすでにズレてしまっている場合は、足首を調節して足裏にかかってくる体重を適切な状態に戻してあげることでさらに効果がアップが期待できますよ。

くるぶしのズレはそのまま脛の脛骨と腓骨のズレです。

ズレが生じると脛やふくらはぎの筋肉が硬くなっていることが多く、骨が動きにくい状態にあります。

なので、脛やふくらはぎの筋肉を緩めてあげることで骨の動きを改善することができますよ。

特に、脛の外側がパンパンに張っている方はまずはそこをしっかりと解していきましょう。

お風呂などで足首を動かしながら脛の硬くなっている部分を指でゆっくりマッサージするように優しく押してあげましょう。

足首が動きやすくなってきたら足首を回したり、大きくゆっくり曲げ伸ばししましょう。

また、ほぐれてきたら外くるぶしをつまんで、直接前後に揺らしてあげるのも効果的です。

硬くなってしまっている足首の動きを緩めてしっかり出していきましょう。

立った時に、体重が足裏にかかる感覚が中心に戻って来ていれば、足首のズレが改善していますよ。

無理に動かすと痛みになったりしますので、焦らずに地道に行ってくださいね。

まとめ

今回は、足首の構造についてお話しました。

立ったり歩いたりする時に体重をしっかり足裏に支えてくれる大切な部分になります。

また、しっかりと足首が安定して体重が足裏に適切に乗るようになると足首が引き締まり、脚全体の筋肉もきれいになってきますので、ぜひ気にしてみてくださいね。