身体が柔らかすぎる人は要注意

柔軟性の高い身体

怪我の予防などに身体の柔軟性は大切だと言われますよね。

でも、”過ぎたるは及ばざるが如し”の言葉通り身体が柔らかすぎると色々な問題が起こってしまいます。

今回は、身体の柔軟性のお話です。

柔らかすぎる身体は関節が緩い

身体が柔らかすぎるという人は、関節部分の動く範囲(以下、可動域)が既定値よりも大きいということになります。

通常、関節の可動域は各関節で決まっていて靭帯や筋肉などによって可動域以上に動かないように制御されています。

一般的に女性に多いのですが、遺伝的に生まれつき靭帯が緩かったり、クラッシクバレエや新体操などの柔軟性の高さが必要になる運動などをしていると可動域以上に関節が動いてしまう人がいます。

また、捻挫や脱臼などの外傷によって関節が不安定になってしまった場合なども可動域以上に動いてしまう場合があります。

このように可動域以上に関節が動いてしまう場合、””柔らかい”というよりも関節が”緩い”と言われます。

関節が緩いと起きる問題

では、なぜ関節が緩いと問題があるのでしょうか。

怪我の原因に

捻挫をした人が同じ脚を何度も捻挫してしまうというお話を聞いたことはないでしょうか。

一度捻挫してしまうと靭帯が伸びてしまい足首の可動域の制限をかけられなくなります。

伸びてしまった靭帯は、筋肉のように元の状態に戻るということができないためその部分の可動域が広がったままになります。

そうすると靭帯によって支えられていた骨の動きが可動域を超えて動くことになります。

今までは横方向の動きが支えられていたのに、支えがなくなったために強い力がかかると骨が大きく動いて似たような場所を痛めしまうことになるわけです。

他にも、筋肉が必要以上に引っ張られたり骨がズレたりと関節の可動域が正常であればかからないような負荷が身体にかかるために怪我をすることになってしまうわけです。

動かない身体を作ってしまう

身体が柔らかすぎると起こるもう一つの問題は、身体を動かさなくなるということです。

なぜ、身体を動かさなくなるかというと動かさなくても関節の可動域を超えて動かせばできてしまうということです。

例えば、床に物が落ちた時どうしますか?

しゃがんで、床のものを拾いますよね。

ところが、股関節の柔軟性が高い人は前屈した状態で落ちたものが拾えてしまいます。

肩の関節が緩ければ、肩甲骨の動きを伴わなくてもある程度の動きができてしまうので、肩甲骨を動かさくなります。

このように広すぎる可動域は、その他の身体の動きを伴わなくても動かすことができてしまうわけです。

そうするとその他の身体の動きを使わなくなるため、筋肉が弱くなったりする原因になってしまいます。

また、ストレッチなども目的の筋肉以外の緩い関節が動いていることが多く、目的の部分の筋肉がストレッチできていないなどの問題も起きてしまいます。

このように、緩い部分ばかりが多用されて本来使うべき筋肉が動かなくなるという問題が出てきてしまうわけです。

関節が緩いと感じたら

もし関節が緩いなと感じたら、周りの筋肉を鍛えることで筋肉に可動域を制限する役割を代替してもらうことができます。

なので、柔軟性が高すぎる人ほど筋トレをオススメします。

特に、肩や股関節などの可動範囲が広い部位は不安定度が増しやすいため、必要な時に筋肉でブレーキを掛けれるようにしておくことで怪我の予防になりますよ。

身体の動きが小さくなってしまっている場合は、柔軟性に頼らずに身体を動かすクセをつけましょう。

ストレッチなどでは、どこの筋肉を伸ばしているのかをしっかり把握して、伸び感がなければサポートしてもらったり、道具を使って安定させるなどしてみてくださいね。

まとめ

柔軟性と緩いは似ていますが、意味合いが違います。

柔軟に受け流すのかしっかりブレーキをかけて支えるのか、その時々に合わせて上手にコントロールできる身体を作っていきましょう!