【素朴な疑問】腰や股関節に違和感を感じる

腰の痛みをかばう男性

腰や股関節周りになんだか変な痛みやしっくりこないなどの違和感を感じるという方は意外に多いようです。

別にぶつけたわけでも、怪我したわけでもないけどズキッとする痛みを感じたり、違和感があったり。

骨盤周りは大きな筋肉が様々な方向から骨盤を安定させているため、バランスが崩れると逆に強い痛みになったりすることがあります。

今回は、そんな骨盤周りのお話です。

骨盤の構造と筋肉

骨盤は、左右の寛骨と中心の仙骨という3つの骨から構成されています。

仙骨と寛骨の間には仙腸関節という関節があり、ほんの少しですが動きがあると言われています。

寛骨周りには、上半身側から腹筋や背筋、腰方形筋などが、下半身からは大腿直筋や大腿筋膜張筋、ハムストリングス、内転筋群、大殿筋群などの様々な筋肉が付着しています。

これらの筋肉が、バランス良く力を発揮していると骨盤は安定します。

四方から、同じ力で引っ張りあったテントを思い浮かべてもらうとイメージしやすいと思います。

例えばテントのどこか一箇所が強かったり、一箇所が短かったりするとテントは歪な形になりますよね。

それと同じように、どこかの筋肉が硬くなったり強すぎたりすると寛骨が引っ張られて傾いたりすることになります。

これが骨盤全体で起こると骨盤の強い前傾や後傾になり仙骨の角度が変わって反り腰や滑り腰になって腰に負担がかかってきます。

左右の筋肉差が強くなると仙腸関節に強い負荷がかかることになります。

このネジレが結果的に痛みにつながっていきます。

ネジレが起こる原因

ネジレが起こる原因はいくつか考えられます。

動きのクセ

1つ目は、動きのクセです。

これは、クセで筋肉が偏ったのか、偏っているからそのようなクセになったかと卵とニワトリの関係ではありますが、結果的に偏りを産み出します。

例えば、いつも右足に体重をのせて立つクセがある。座っているとどうしても脚を組んでしまう。などです。

このようなクセは、その状態の方が楽だったりそうしないと安定しないなど感じていますが、実際には無意識のうちにやっていますよね。

偏っている人にお話を聞くとそういえばと心当たりがある人がほとんどなので、バランスを改善しても戻りやすい特徴があります。

ただ、長い期間で積み上げられてきたクセなので、急激に痛みが出たり悪化したりということがあまりないのも特徴です。

対処的なバランス調整

2つ目は、無理なバランス調整です。

スタジオのレッスンやトレーニングをする時、鏡などで姿勢を確認しますよね。

この時、例えば右の肩のほうが上がっているとか、左の股関節の方がキチンと曲がっていないなど色々な発見があると思います。

見た目がズレなどを調整しようとする時はその原因を突き止めた上で対応をする必要があります。

例えば、硬くなって伸びない筋肉が原因であれば、まずその筋肉をストレッチしてバランスを整えます。

しかし、この時に鏡を見ながら単純に高さを揃えようとしてしまったりしてませんか?

するとどうしても体幹よりも末端を使ったり、鏡では把握しにくい前後の動きが入ってしまい、今度は別の部位に影響が出てきてしまうなんてことが起きます。

こうなると次第にパズルのようにあっちこっちが引っ張り合いを始め、最終的に一番弱い部分に負荷が集中して痛みや違和感となってしまいます。

ネジレの改善

改善するためにはまずは原因を突き止めることから始めていきます。

骨盤は、上半身と下半身両方の影響を受けますが、だいたいの場合下半身の影響を大きく受けています。

左右を同じようにゆっくり動かしていった時に、どちらかに強く張りを感じたり途中からバランスが狂い始めれば、そこで一度止めて筋肉の様子を確認してみましょう。

特に前後の動きは見えにくいので、前からだけでなく横からなど色々な角度でチェックすると良いですよ。

また、骨盤を触ったまま動かしていくとネジレがわかることがあるのでオススメです。

変な感覚があれば、その時に突っ張ったりしている筋肉が硬くなっていたり、逆に支えるのが大変に感じる部位の筋肉が弱くなっているなど感じることが出来ます。

ある程度身体の感覚がある人は自分でチェックしてみてくださいね。

もし、不安であればトレーナーさんとかに相談しましょう。

運動している人ほどパフォーマンスに影響する

なお、改善直後は筋肉のバランスが変わっています。

運動経験のある人ほど、バランスが変わったことには敏感な傾向があり、一時的にパフォーマンスが落ちる場合があります。

これは、今までの重心のかけ方やバランスのとり方が変化することで違和感を感じてしまうことが主な原因です。

馴染んでくればそこまで問題はないのですが、一時的にパフォーマンスが落ちることで不安になったりする方もいます。

できれば、そういう事があるということを覚えておいてくださいね。

まとめ

痛みや違和感がある人は骨盤周りの構造を知って、適切に身体を改善するようにしてくださいね。

なお、ぶつけたとか別に心当たりがある場合は、キチンとレントゲンを撮って整形外科の先生に見てもらってくださいね。