【素朴な疑問】身体の動きがコントロールができない

スタジオセッション

ヨガのポーズ、ピラティスのムーブメント、トレーニングのフォームなどで思うように身体が動かない。

キューの通りに力が入らない、筋肉の収縮感が感じにくいなど身体がコントロールしにくいという方は多いかも知れません。

今回は、身体のコントロールについてのお話です。

身体が動かないのはなぜか

今回のお話では、筋肉にフォーカスしてお話していきますね。

筋肉が原因でコントロールがうまくできない理由は大きく分けて2つです。

1つは、その動きそのものをコントロールするための筋肉がうまく動かない場合。

もう1つは、その動きの主として筋肉と連動して動く筋肉がうまく動かない場合です。

動きの主となる筋肉が動かない

スクワットで股関節がうまく曲がらない、サイドキックなどの股関節を動かすムーブメントで上半身がブレて安定しないという人を見かけます。

股関節を曲げる動きは、腸腰筋とい筋肉が主で動きます。

腸腰筋

この腸腰筋がうまく動かなくて股関節の動きが安定しなくなってしまっているわけです。

腸腰筋の動きが悪くなる原因で多いのは、立っている時に腸腰筋を固めてしまうから。

腸腰筋が固まっているので股関節を別の筋肉で動かすクセがついてしまい、さらに腸腰筋が使えなくなります。

そして腸腰筋の動きがでないため、股関節のコントロールがうまくできなくなり他の関節や背骨の動きなどを使って身体を動かすようになるので、骨盤が後傾したり身体がブレたりしてしまうわけです。

このような場合は、まずは腸腰筋を動かせるようにする必要があります。

固まって意識が薄くなっている筋肉を動かそうとするだけ動かすことはかなり難しいので、直接触ったりして脳とのつながりを強くすると動きやすくなることがあります。

ただ、大腰筋を触るのはかなり難しいので、専門家に相談してみてくださいね。

連動筋が動かない

もう一つの「連動して動く筋肉が動かない」ですが、本来筋肉は主に動く主働筋以外に、補助的に動いたり、拮抗している筋肉を緩めたり、安定させるために力を発揮する筋肉などがあります。

例えば、力こぶを作る筋肉をイメージしてみてください。

腕がだらりと下げて力を抜いた状態で、腕を曲げて重いウェイトを挙げようとするとどうなるでしょうか。

強い力は発揮できませんよね。肩周りや体幹部を安定させることによってより強い力を発揮することができるわけです。

このように、様々な筋肉が連動して動くことで動きをコントロールしたり大きな力を発揮することができます。

特に体幹部は全体の安定などに使われることも多いため、ウェイトトレーニングでは体幹を使っているので鍛えなくても大丈夫という人もいるぐらいです。

ピラティスで言われるコアやパワーハウスもこれに近いイメージだと思います。

しかし、ただ力を入れてカチカチに固めれば良いのかというそういうわけでもありません。

試しに腹筋に思い切り力を入れてカチカチにしたままで身体を動かしてみてください。

なんだかぎこちない動きになってしまいますよね。

その部位を単に固めるのではなく動きに合わせて柔軟に筋肉をコントロールしながら安定させていく必要があるんです。

つまり身体全体を動きに合わせて適切にコントロールしていくことが必要になります。

このように身体全体を適切にコントロールしていくメソッドがピラティスなどになるわけです。

小さい頃から運動をして身体を動かしている人ならばできてしまうこともありますが、運動が苦手であまり運動をしていないという人は、かなり偏った身体の使い方をしている可能性があります。

なので、ピラティスでは最初から身体がうまく動かないというのはとても当たり前のことなのです。

まとめ

現代生活は極端に偏った身体の動きをしやすい環境です。

まずは、身体を動かすということのイメージを変えてみましょう。

身体を連動させて動くということを身体で感じてみることから始めてみると良いですよ。

身体が開放されて伸び伸び動かせるようになりますよ。