運動でインスリン抵抗性を改善して生活習慣病を予防しよう!2018/05/16

年々増加している糖尿病ですが、その95%が2型糖尿病(※1)です。
そして主な原因は、インスリン分泌不足とインスリン抵抗性(※2)。

生活習慣病はまずは検査から

 

インスリン抵抗性はトリプルリスクと呼ばれる
「高血糖」「高血圧」「高血中脂質」の原因でもあるんですよ。

 

様々な生活習慣病の原因となるインスリン抵抗性ですが、
運動することで改善されることがわかってきています。

 

今回は、インスリン抵抗性の改善に運動が良い理由と
運動についてお伝えしていきます。

インスリン抵抗性の改善に運動がいい3つの理由

糖の利用を促進し、筋肉のインスリン感受性を高める

運動すると、血液中の糖や遊離脂肪酸がより多く筋肉で利用されるので、
血糖値が下がりやすい状態になります。

 

嬉しいのは、運動による筋肉への糖の取り込み促進効果が高まった状態は、
運動をを終えても、数時間にわたり継続されるということ。

 

なので、1日1回激しい運動をするよりも歩くや階段を使うなどこまめに身体を動かすことで、
筋肉のインスリン感受性(※3)を1日中高めておくことができますよ。

また、この効果は使った筋肉にのみ発生するので、多くの筋肉を使うことをお忘れなく!

 

 

 

糖の貯蔵庫である筋肉の量を増やしてくれる

一般的に筋肉と呼ばれる骨格筋は、血糖取り込みの75~95%を担っているため
筋力トレーニングによって筋肉の量が増大すると、糖を取り込む「容量」が増えます。

 

「器の大きさ」が大きくなるので、それだけ血中の糖を取り込むことができるようになるわけ。

 

特に、スクワットや腕立て伏せなどで胸、背中、脚などの大きな筋肉を複合的に鍛えましょう!

腕立て伏せスクワットで複合的な筋力を鍛えましょう!

 

 

インスリン抵抗性の原因となる内臓脂肪を効果的に減らす

運動による体脂肪の減少効果は、皮下脂肪よりも内臓脂肪に出やすいと言われます。

 

内臓脂肪が減少すると、インスリン抵抗性の原因となるTNF-α(※4)などが減少するので、
インスリン抵抗性の改善が期待できるわけです。

 

たとえ体重が減らなくても、運動を継続することでインスリン抵抗性の改善は
期待できるので、体重の増減に一喜一憂するのではなくまずは継続することを重視しましょう!

インスリン抵抗性改善に効果的な運動の頻度や強度

運動は、有酸素運動だけではなく筋力トレーニングも行うとより効果的です。

 

有酸素運動で内臓脂肪を減らそう

有酸素運動の目標は、「ややきつい」から「きつい」と感じる程度の運動を1回20~50分、週3回程度。

種目は、ウォーキングやジョギング、水泳、自転車など継続できるものを選びましょう。

ジョギングやウォーキングは手軽に始められる有酸素運動ですね。

 

まとまった運動時間をとるのが難しい場合は、よく言われる一駅歩くや、
できるだけ階段を使うようにするなども運動としての効果が期待できますよ。

 

 

筋力トレーニングで筋肉量を増やし糖を利用しよう

筋力トレーニングは、大きな筋肉を複合的に鍛えましょう!

 

ご自宅ならスクワットや腕立て伏せなどの複数の関節を同時に動かす運動が効果的!

 

スポーツジムなどに行く場合は、マシンなどで1つの筋肉をメインで動かすより
フリーウェイトで複数の関節を動かくトレーニングにチャレンジしてみませんか?

ただ、フリーウェイトは危険も伴うので、初めての方は必ずジムのスタッフと相談しましょう。

 

筋力トレーニングは、週2~3回程度できると効果的です。

 

ジムに1週間に何回も行けないという人は
ジムでしっかり動かす日と家でのトレーニングを組み合わせてみてくださいね。

アブローラーとダンベルなどは自宅で手軽に使える筋力トレーニング器具です

 

 

運動は継続することが大切

運動を始めようと思い立った直後はモチベーションも高く、
かなり高い目標を設定しやすくなります。

しかし、日が立つに連れて徐々にモチベーションは下がっていくので
高い目標はかえって障害になって止めてしまいがち。

 

最初は、

近所を散歩する
階段を意識して使う。
ご飯を食べる前にスクワットを10回やってみる。

などの簡単な運動から始めて継続を目標にします。

まずは簡単な目標を決めて始めてみましょう!

 

身体が慣れてくれば、徐々に目標のレベルを上げて運動習慣をつけていきましょう!

 

 

注意事項

すでに、生活習慣病による投薬を始めている方は、運動を始める前に必ず医師に相談しましょう。

運動経験の少ない方が急に運動をしたりすると低血糖(※5)を引き起こす場合があります。
低血糖対策に簡単に摂取できるキャンディやジュースなどを準備して、
異変を感じたら無理せず運動を止めてください。

 

まとめ

運動というと歩くことなどの有酸素運動が注目されやすいのですが、
筋力トレーニングで、筋肉量をアップすることも大切だということがご理解いただけたでしょうか。

ただ、運動選手のような大きな筋肉を作るというわけではなく
年令とともに低下していく筋肉量を維持していくイメージで大丈夫です。

無理な運動はかえって身体に負担になる場合もありますので、
継続できる運動を習慣化することを目的に頑張ってみてください。

 

 

用語集

※1
2型糖尿病:
膵臓の機能低下などによりインスリンの分泌量が少なくなったり、
インスリンの働き自体が悪くなる(インスリン抵抗性)などが主な原因。
遺伝的な体質に過食(特に高脂肪食)、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣の環境要因が加わり発症します。
このため、2型糖尿病は「生活習慣病」ともいわれますが、元々の体質など遺伝的な要素も大きいです。

※2
インスリン抵抗性:
血中にあるインスリンの量に見合った効果が得られない状態。
同じ血糖値を下げるためにインスリンの量がより多くなる場合
「インスリン抵抗性」が高いといいます。

※3
インスリン感受性
血中にあるインスリンの量が少なくても効果が出やすい状態。
同じ血糖値を下げるためにインスリンの量がより少なくなる場合
「インスリン感受性」が高いといいます。
この状態は皮下脂肪が付きやすい状態ともいわれていますが、
運動による筋肉のインスリン感受性の亢進は使った筋肉にのみ生じるので
太りやすくなる状態とは違うので安心してください。

※4
TNF-α:
脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカイン (生理活性物質) の 1 つ。
筋肉、脂肪組織や肝臓での糖の働きを抑制したりインスリン感受性が低下します。

※5
低血糖:
血糖値が下がりすぎた状態。欠伸や発汗、手足のしびれなどが見られ
酷くなると意識障害やけいれん、昏睡状態になることもあります。

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