お尻を締めるの勘違い

マシンピラティス

「お尻を締めて!」って言われたことないですか?

スポーツやトレーニング、ヨガやピラティスなどで言われた経験あると思います。

でも、言葉通りにお尻の筋肉を締めると逆効果になることも…。

今回は、お尻を締めるの勘違いについてです。

お尻を締めるで起こる勘違い

”お尻を締める”と言われるとどうしてもお尻の外側の筋肉である大殿筋に意識がいってしまいがちです。

大殿筋は、お尻の一番外側にある筋肉で収縮することで股関節を伸ばします。

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逆に、股関節に対して骨盤の上部を引き寄せることもできます。

立った状態で大臀筋を収縮すると脚が後ろにはいかないので必然的に骨盤が股関節側に引っ張られて、いわゆるへっぴり腰の状態になります。

これが、お尻を締めるの勘違いの原因です。

”お尻を締める”で大臀筋に力が入ってしまうと骨盤が後傾することになります。

骨盤の後傾につられて背骨が後ろに湾曲することで”猫背”を誘発します。

猫背になると肋骨が落ちて肩甲骨が外側に引っ張られて肩があがり、頭が前に突き出たような姿勢になります。

この状態では、体幹部の殆どの筋肉が動かなくなってしまい、お尻を締めたことが逆効果になってしまうわけです。

本来締めたい筋肉

”お尻を締める”という時に、使ってほしいのは実は骨盤底筋群になります。

なので、「お尻の内側を締めて」とか「おならを我慢して」のようにより骨盤に近い部分を意識するような指示を出すトレーナーやインストラクターの方もいらっしゃいます。

骨盤底筋群は、同様に骨盤を前に出すのですが大臀筋とは違って、骨盤の下側の部分をジッパーで締めるような収縮の仕方をします。

なので、骨盤を引き下げないために骨盤が後傾することがありません。

また、骨盤底筋群が動くと連動してお腹周りの筋肉が動きます。

そうすると体幹部がしっかりするので身体が安定しやすくなるわけです。

また、腹筋群と骨盤底筋群の連携によって体幹が安定すると他の筋肉でバランスを取ったりすることがなくなり、必要以上に使われなくなるので、身体を効率的に動かすことができるようになります。

例えば、ピラティスのハンドレッドなどで太ももの前の筋肉が張るという時は、コアをうまくコントロールできていないということです。

身体を安定させる筋肉がうまく使えていないことで、安定のために本来とは違う筋肉が使われてしまい、疲れやすかったり動きが小さくなったり、コントロールができなかったりなどの問題が出てくるわけです。

まとめ

言葉のイメージと実際の動きが違うとかえって姿勢が崩れたり、動きがコントロールできなくなってしまいます。

うまくいかない時は、本来どこを使うべきなのかをしっかり確認してみてくださいね。